裏金問題

例の西武裏金問題の話など。

今回の２選手が野球を続ける環境を得られる事、
将来的にプロ球団からドラフト指名対象となる立場に戻れる事。

この２つを叶えることで、日本プロ野球機構は責任を全うして欲しい。

 

表に出ている金銭授受の仕組み・状況は、私が取材記者をしていた頃から何も変わらない。

10年一日で同じ事をしている。

少年野球から有望選手をチェックして、故障しないよう信頼できる監督がいる高校に預ける。

これをやっていない球団が、果たしてあるんでしょうか。

やっていないなら、随分とイチかバチかのスカウティングだ。

ドラフト下位指名選手が化ける事はままあるけど、確率的には低いから。

才能ある選手を獲って、効率よく育てるのは当然のことでしょう。

 

誰かも言っていたが、完全ウェーバーを導入しない限り、このテの事件が無くなることはない。

１・２位の逆指名制導入にどの球団が積極的だったか。

金がない球団・不人気球団は抵抗したけど、金がある球団・人気球団がイニシアチブを取って決まった。

欲しい選手を、一応は正攻法でジャマされずに獲れるんだから、そんな嬉しい話はない。

江川事件のように制度の隙間を突く、明らかに後ろ指さされる事をしなくて済むんだからね。

このチームを逆指名すると前々から噂されていた選手が、

いざ表明したら違う球団を逆指名する事がたまにあると、清算業務が大変だったろうなとお察しします。

 

このスカウト業務というものが、どれだけ大変か。

土日どころか殆ど休みなどなく、片道3時間かかるような練習場に足繁く通ったり、

小さい大会の予選も顔を出して、ひたすら見て相談に乗って、監督や両親の信頼を得なくてはいけない。

過去、某アマチームの陰のコーチと呼ばれたスカウトだっている。

私が取材した当時ですが、名スカウトには人徳者といわれる人が多かったと思います。

本当に好きでなきゃあ、やっとられん仕事ですよ。

なのに、チームによってはスカウトが年俸制の契約社員で、成功報酬を付ける球団もあったりして、

競争がより熾烈になっていくのが現実。

 

下書きではもっと具体的な過去の指名例の裏を書いたけど、

読み返すとあまりに生々しいのでアップするのは止めました。

アマ野球界はそんなお奇麗じゃないってことは、誰でも知ってる話だけどね。
そして、私は間に入るスカウトを責める気には全くなれません。